詰将棋の魅力その49 ソッポの形 


久しぶりの「詰将棋手筋教室」より。
19手詰めの問題。


初手、3二金が移動して開き王手をすることになるが、どこに動くか。
3三金は、かえって玉を上部に取り逃がしてしまうので失敗となる。



初手、4一金が正着。
2二に合駒では同飛成から早く詰むので、1三玉の応手に、
2二同玉と取れないこと(2二同玉は3一角成、1二玉、1三香迄の早詰め)を見越した2二飛成から、
2四玉と逃げて、



3三龍と追撃するのが好手。
ここで、初手4一金の狙いがみえてくる。4二角成の手が実現できそうになってくる。
仮に1五玉なら、3五龍、1六玉、2五龍、1七玉、1九香、1八合、2九桂まで早詰みとなるので、
3三同玉が必然の応手であるが、



4二角成となって収束に向かう。
以下、2二玉、3四桂、1二玉、1三香、同玉、2五桂、1二玉、2二桂成、同玉、3一馬、1二玉、1三桂成迄。


ソッポの形は、古典作品にはない新手法で、この作品は昭和26年の柏川悦夫作品集に発表された第1号局とのこと。
美しい流れの芸術品のようだね。