安岡正篤語録その6 朝食は食ったか

「偉大な修業などというと、どんな奇抜な人間離れしたことをすることかなどと思う人間は、まだ、何もわかって居らぬのである。

尋常日用の工夫に徹するのが大修業なのである。大いに悟りを開こうと思って、先ず佛という偉大な者の秘儀をつかもうとあせって居る僧に、唐末の名禅僧である趙州和尚は答えた。『朝食は食ったか。』『はい、いただきました。』『食器をよくかたづけなさい。』と。」


孟子にも、
「人の道は手近な日常生活のうちにある。それを忘れて、人はややもすればわざわざ高速のところに道を求めようとする。道徳上の仕事は人情にもとづくきわめて平易なものであるのに、人はややもすれば特別難しい理屈の中にこれを求めようとする。だが、それは誤りである。」


あたりまえのことをあたりまえにやることが一番大変で、一番大事なんだね。
あたりまえに徹しよう。