詰将棋の魅力その74 詰図揺籃集より 


田邊重信「詰図揺籃集」より、17手詰の問題。
最初の数手に紛れが多く、英断を要する。
初手2三桂は絶対手で、同香と香を釣り上げ、


3三角打ちから、同金、


2二龍、同玉、



3三龍と、もう一枚の龍で金を入手するまでの手順がわかりにくく、巧妙なねらい。
1三玉と逃げる一手(同玉なら3二金迄)に、2四金、同馬、同銀、1四玉で一見玉が上部に脱出できそうに見えるが、


2五角と、入手した角を玉の逃げ道に先打する手が好手で、見事玉にとどめを刺す。
以下、同玉、3五龍、1六玉、1五龍迄。



収束に向けた銀とのコンビによる龍の軽快な動きもスッキリするね。