菜根譚語録その16 心を静かに楽しく保つ

「静かなところでしか保てないような心の静けさは、ほんとうの静けさではない。目まぐるしいところでも心を静かに保つことができるようになってこそ、本性の真の境地である。また、安楽な環境の中でしか感じられない心の楽しみは、ほんとうの楽しみではない。苦しい環境の中でも心を楽しく保つことができるようになってこそ、心の真の働きを見ることができる。」


まさに、
「忙中閑有」
(忙しい人のほうがたくさん本を読むし、人生を楽しんでいる)、
「苦中楽有」
(苦しみの中に初めて本当の楽しみがある)
だね。


そのためには、
「壷中天有」
(自分の現実生活の中に、哲学や趣味など、別天地を持っている)、
「腹中書有」
(わが腹中に哲学、信念がある、万巻の書がある)
が不可欠になるね。