八卦堂特別公開

水戸藩開藩400年記念事業のプレイベント、弘道館敷地内にある八卦堂の特別公開に行ってきた。


八卦堂には、水戸藩第9代藩主徳川斉昭公が創立した弘道館の建学精神を象徴する、「弘道館記碑」が納められている。


弘道館記」には、忠孝一致、文武一致、学問事業一致、神儒一致、治教一致の5つの方針が示されている。
これは、君主への忠義と親への孝行、学問と武芸、学問とそれ以外の諸事業、神道儒教、政治と学問とは皆それぞれ一致するもので、分離しているのではなく、一体のものであるということをあらわしている。


この「弘道館記」を印した碑は、久慈郡真弓山(現在の常陸太田市)の寒水石(大理石)を用い、夜を日に徹した努力で製作され、天保12年(1841年)、弘道館の開館に合わせて当時の敷地中央に建てられた八卦堂に納められた。
その後、八卦堂は、時代の移り変わりの中で、戦火や風雨から碑を守り続けてきた。


通常、この碑は堂の中に大切にしまわれていて見ることはできないのだが、今年は「水戸藩開藩400年」を記念して、夏と秋に期間限定で公開されることになった。
夏は、きのう、今日、来週の土日(8/1、2)、再来週の土日(8/8、9)の6日間、午前11時から午後3時まで公開されている。


今日、午後から見に行ってみると、何人もの方が歴史アドバイザー水戸のボランティアさんから熱心に説明を受けていた。じっくりと碑を見つめている人もいる。秋の公開時には堂内にも入れるようになるとのこと。
思っていたよりも大きくて立派な碑にびっくりする。高さ約3メートル、幅約2メートル、厚さも約55センチあるとのこと。改めてみると八卦堂そのものもかなり大きくて素敵なつくりだ。


暑い盛りだが、八卦堂付近は木陰になっており、涼みながらみることができる。また、近くには、鹿島神社、要石碑、孔子廟、学生警鐘などの見どころもある。もちろん、弘道館の中にもたくさんの歴史的な資料が展示されている(弘道館の建物内は有料)。


是非、足を運んでいただきたい。


お問合せは弘道館事務所(℡029−231−4725)まで。