中村俊輔「察知力」
ずっと天才肌のプレーヤーだと思っていたが、この本を読んでだいぶ印象が変わった。
もちろん、もともとフリーキックなど、天才的な技術はもっている人だと思う。
がそれだけでは満足せず、青年期の反省から、「得意なプレーだけに頼っていては置いていかれる。」と危機意識を持ち続けた。
そして、自分を高めるノウハウをきちんと身に付け、自分の引き出しを増やそうとノートに書きしるし、新たな壁を乗り越えようと日々コツコツと実践している努力の達人。
サッカー選手としてはあまり足が速くないという自分の欠点をきちんと自覚し、それを補うために、動き出しを早くできるよう、情報収集を重ね、瞬時の判断力を高めている凄い人。そして今も進化を続ける人。
「いつも先を見て、周囲を見て、空気を読んで、自分に足りないものは何かと察知して、準備しなくちゃいけないと、僕は常にそう考えている。」
「なんでもプラスに持っていく努力をすれば、結構うまくいく。」
「どんなことであっても、大きな目で見れば失敗はないと思っている。それを次に活かすことができれば、失敗にはならない。」
天才とは、何よりもずっと地道な努力を重ねられることだとわかる素晴らしい本。
将来は指導者になりたいようだけど、きっといい指導者になれると思えるね。
(アントラーズにはお手柔らかにお願いしますね)