菜根譚語録その20 執着心をなくせば俗世間も仙郷

「山林はもと、隠棲する地としてすぐれたところではあるが、そこに一度とりこになってしまうと、いろいろと設備に凝り出したりして、まちなかに住むのと全く変わらなくなる。
 また、書画はもと、鑑賞する物としてみやびやかなことではあるが、それを一度むさぼり出すと、掘出し物をしようなどと、骨董屋と全く変わらなくなる。
 思うに、心に執着するところがなければ、この俗世間もそのまま仙郷となるが、心に執着するものがあると、安楽郷もたちまち苦海となる。」


何事にも執着心をできるだけなくして、いつでも、どこでも、誰とでも、楽しく、そして大事なことは道をはずさずに、過ごせるように心がけたいね。